社長挨拶

「社会人になる。」 とは、どういうことだろう?

定職を得る。 学生でなくなる。 社会に貢献する。 会社員になる。
色んな言い方で、定義はできる。 ただ、君たちには、それがどういうことかを自分で考えて欲しい。
なぜ社会人になるのか? どんな社会人になるのか? その為には何をするべきなのか?
それを自分で考えて欲しい。

十人十色、という言葉がある。 実際は十人二・三色くらいじゃないだろうか。
だって、そうそう人と違うことなんて、考えもしないし、実行もできない。
それに、たくさんの人や身近な人が言っていることを否定して、違うことを選択/実行するに、勇気がいる。
こんな言い方をすると、人と違うことを考えて、実行することを推奨しているように聞こえるかもしれないが、それは違う。
私が君たちに伝えたいのは、ちゃんと自分で考えて、自分の結論を見つけて欲しい、ということだ。
結果、それが他の大勢の人と同じ結論だろうが、そうでなかろうが、それは重要でない。
「自分の結論を出す」 ということがすごく重要なのだ。

偉そうなことを、言ったかもしれない。 少し私の話をしよう。
私が君たちの年、就職活動をした時は、実はこんなことは考えなかった。
私は、小さい時から、今この会社を立ち上げた父親の後を継がなければならないと思って、学生時代を過ごしてきた。
思えば小学生の時からだった。
だから、就職、最初の社会人としてのステップは、今のhakkaiで勤めるための、社会勉強くらいにしか考えていなかった。
当然、どの会社が良いかなんて、よくわからなかったし、大して調べもしなかった。
当時、バブル経済は終焉を迎えつつあったけれど、まだまだ就職先はたくさんあっ た。
結局私が選んだのは、現相談役の父親が勧めてくれた九州の会社だった。
たいして考えもせず、そこの面接、(というかその会社しか受けなかったのだが) を受け、何とか内定をもらった。

結論から言おう。 その選択は正しかったと思っている。
いい先輩や上司にも恵まれた。 厳しい先輩や上司の言葉は、今でも私の支えの一つになっている。
ただ、それは単に私がラッキーだったのかもしれない。
今にして思うのは、もう少し自分でしっかり考えるべきだったと、反省している (後悔をしているという意味ではない)。
もっと、自分で考えて下した判断だったら、私の最初の社会人生活は、もっと充実したものになっていたと信じるからだ。

そんな私が今言えるのは、社会人になるということは、“自分で考え、判断しその判断に責任を持つ” ということ。
自分で考え自分で判断したなら、後悔することはない。
なぜなら、その時の君にとって、それがベストだと思って下した判断だから。
もしその判断が、他の誰かが下した判断で、自分が納得できない結果をもたらしたら、多分君たちは後悔するだろう。
それは、絶対にして欲しくない。 社会の中の君の人生、でもそれは君自身の人生で、他の誰かの人生ではない。
先ずは、自分の人生の為に、何をするべきか、何をしたいのか、それをよく考えて判断をして欲しい。
それができる人間と、私は一緒に仕事がしたい。

君たちが、君たちの為の結論に辿りつくことを、切に願っている。

hakkai株式会社
代表取締役 関 聡彦